自己理解

複雑性トラウマ(CPTSD)のサイン:実際にはどんな形で現れる?

複雑性トラウマは、ひとつの出来事ではなく、長く繰り返された傷つきが残す深い跡。多くは子ども時代に始まります。大人になってからの現れ方を見ていきましょう。

複雑性トラウマは、単発のつらい出来事ではなく、長期間にわたって繰り返し傷つけられる体験から生じます。多くは子ども時代ですが、長く続く虐待的な関係や不安定な関係の中で生じることもあります。ひとつの出来事のフラッシュバックというより、常に危険が近くにあるような感覚、感情の波を整えにくいこと、そして否定的な自己像が根強く続くことといった形で現れやすいのが特徴です。

見過ごされたり、別のものと間違われやすい理由

「これが原因」と指させる出来事がないため、複雑性トラウマは性格の傾向や、不安・うつだけの問題として受け取られがちです。手がかりになるのは、いくつかの症状が重なっていること、そしてそれらが単発の出来事ではなく、長く続いた時期にさかのぼれることです。

中核にある「感情を整えにくさ」

感情が穏やかな波ではなく、突然押し寄せて圧倒され、なかなか落ち着かない。これは最もよく見られる特徴のひとつです。幼い頃に繰り返し圧倒された神経系は、安定して感情を調整する力を育てる機会を得られなかったことが少なくありません。

根強く残る否定的な自己イメージ

特定の失敗とは関係なく、「自分は根本的にダメな人間だ」「壊れている」「価値がない」という感覚が深く、なかなか変わらない。安全を与えてくれるはずの人から傷つけられ続けたとき、こうした思いは生まれやすく、傷ではなく「事実」のように感じられてしまいます。

人間関係が「必要」なのに「安全でない」と感じる理由

近づきたいのに信じきれない。関係そのものを避けようとする、あるいはすぐにのめり込んでしまう。こうした揺れは、人との関係が安らぎの源にも傷つきの源にもなり得ると学んできた神経系の反応であることが多いのです。

ここで紹介しているのはあくまで傾向であり、自己診断のためのものではありません。複雑性トラウマ(CPTSDと呼ばれることもあります)は実在する、回復が可能なものです。複雑性トラウマの経験が豊富なセラピストによる評価と支援が望ましく、一般的な対話中心のカウンセリングだけでなく、異なるアプローチが必要になることもあります。

大まかなパターンに気づくことは、はじまりの一歩です。次は、それがどの時期、どの関係にさかのぼるのかを言葉にしてみること。少し難しいけれど、より役に立つステップです。急かされず、じっくり向き合える場所で進めてみてください。 OLENRIでたどってみる