偽りの謝罪

偽りの謝罪:本当に謝ることを避けるためにつくられた「謝罪」

偽りの謝罪は、謝罪のように聞こえて、実は責任を取らないための言い方です。「そう感じたならごめんね」はその典型例。その構造の見分け方をお伝えします。

偽りの謝罪とは、謝罪のように聞こえながら、本物の謝罪に必要な二つのこと、つまり具体的な行動を挙げることと、それに責任を持つことを避けるようにつくられた言葉です。「そう感じたならごめんね」「気を悪くしたなら謝るよ」「謝ったでしょ、これ以上どうしろっていうの」はどれも同じ構造です。責任を取っているように見せながら、中身は何もありません。

文法に表れるサイン

本当の謝罪は、その人が何をしたかが中心にあります。「〜してごめんなさい」という形です。偽りの謝罪は、相手の反応が中心になります。「そう感じさせてごめん」という形で、問題を行動から、あなたの受け取り方の敏感さへと、そっとすり替えます。

ある意味、謝罪がないよりもつらい理由

偽りの謝罪は、それで問題が解決したはずという空気をつくります。そのため、まだ傷ついている自分のほうが理不尽なのではと感じてしまうことがあります。沈黙には少なくとも、何かが修復されたように振る舞わなければという圧力はありません。

特によく見られる「条件つき」の形

「もし悪いことをしたなら、ごめんね」という言い方は、実際の過ちを仮定のままにしておきます。反省しているように聞こえながら、何かがあったとは認めていません。責任を取るふりに、逃げ道があらかじめ用意されているのです。

本物の謝罪には何が含まれているか

具体的な行動を挙げること、その影響を小さく見せずに認めること、そして責任を相手に押し返す「でも」を続けないこと。本物の謝罪にはこの三つがそろっていることが多く、意識して聞いていれば、欠けているときにも気づきやすくなります。

違いに気づくことは、不完全な謝罪をすべて退けるということではありません。人は言葉に不器用であっていいのです。気にかけたいのは、何も具体的に挙げず、何も認めない謝罪が繰り返されるというパターンのほうです。

パターンを一般的に理解することも役に立ちます。ただ、直近の出来事に対して本物の謝罪なら何を言う必要があるのかを言葉にしてみることのほうが、向き合うのはむずかしくても、ずっと意味のあるものになります。 OLENRIでその謝罪の言葉を書いてみる